今度の日曜日、12月15日はNHK大河ドラマ「八重の桜」の最終回です。題して「いつの日も花は咲く」。八重のすばらしい生き方に、私ははこの1年、何度も何度もボロボロと涙を流してみてきました。
二月ほど前でしたか、このHPを見たドラマ部の宮本さんというベテランの担当ディレクターがわがユーラシア21研究所にお越しになり、「最終回には三国干渉の場面があり、当時の関係国の国旗を出すので、監修してほしい」と言ってきました。この番組は大好きだったこともあり、私なりにできるだけの協力をさせていただきました。
三国干渉とは言うまでもなく、日清戦争に勝利した日本が、1895年、下関条約で遼東半島を獲得したことに対し、ロシア、フランス、ドイツが共同してその還付を迫ったことです。日本が遼東半島に勢力を伸張するこの割譲は、清国の首都・北京を脅かすだけでなく、朝鮮の独立を危殆に瀕し、極東の勢力均衡を混乱させ、平和の妨げとなるといったロシアの意向に、さまざまな思惑から、ドイツもフランスも乗ったという外交的な干渉であり、日本は受け入れざるをえませんでした。そして、官民ともこの屈辱に耐え、政府は臥薪嘗胆を唱え、逆に、軍事力を増強し、近い将来に備える決意をしたのでした。
「三国」は正確に言うと、ロシア帝国、ドイツ(第2)帝国、そして、第3共和政時代のフランス共和国です。
最終回のオンエアはもしかして7時のニュースのすぐ後からかもしれません。
ロシア帝国の国旗
ドイツ帝国の国旗
第3共和政時代のフランス共和国の国旗