11月2日、東京で日露両国の外相、防衛相から成る初の「2+2」会談が開催された。
日米間の「2+2」協議後、記者会見するヘーゲル国防、ケリー国務、岸田外務、小野寺防衛の各相。
共同記者会見をする左からショイグ国防、ラブロフ外務、岸田外務、小野寺防衛の各相
写真はいずれもNHKテレビから。
これは日本側にとって見れば、10月3日の日米間の「2+2」を経て、未だ国交が正常化されていない、すなわち平和条約の未締結のままの国との始めての踏み込んだ枠組みであり、大いに注目されるべきニュースである。
日本はこれまでに、アメリカ、オーストラリアの2カ国とのみ、この協議を設定している。逆にロシアは、米、英、仏、伊の4カ国と「2+2」協議を行っている。
今回のロシアとの協議では、安全保障面におけるさらなる協力の推進で一致した程度のもので、特に領土問題解決に直結するといった、中身のある話し合いではなかったが、日露間の定期的協議の枠組みとしては貴重な新展開と考えていい。
この展開は当然、同盟国アメリカや中国、韓国、北朝鮮に注目されるところであり、関係の大使館などからも感想を求められた。日本外交のあらたな進捗に資するものと確信する。
ところで、以下は笑い話。
日露間で「2+2」というと、「まず、歯舞・色丹の両島の返還を実現して平和条約を結び、そのなかで、国後・択捉両島については継続協議とする」という一見、目障り、耳障りのいい案(で実際はとんでもない話)のことかと思った人がいる。「あわて床屋」のようなお話です。