北朝鮮国旗の作図法

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の国旗を、私は時々、純粋に国旗のデザインとして称賛するが、その評価すべき点で重要なのは、次の通り。

  1. 民族色である赤と青が接しないこと(この点は、ロシア、ハイチ、リヒテンシュタインと異なる)
  2. 星の位置を旗面の3分の1旗竿側にずらしていることで、実際に掲揚する場合、国旗に勢いが感じられること(または星中央に見えること)
  3. 垂直掲揚の際、星の一端が必ず上を向くようにしていることによりデザイン的に美しいこと(この点はリヒテンシュタイン、スロバキア、スロベニアなどと同様)

スロバキアの国旗を垂直掲揚にする場合は紋章を中央にし、複十字を90度戻したこの形のものを使用する。

北朝鮮の国旗も同様である。

②については、1870(明治3)年の太政官布告第57号による「日の丸」が横の100分の1旗竿側に寄ると決められたこと、フランスの三色旗が1958年の第4共和国憲法で「国旗は青白赤が縦に等分のもとである」と新しく等分という言葉が入るまで、30:33:37のものが多く用いられてきたこと(軍艦や商船など現在も海上で用いる国旗は上記の比)、さらにはバングラデシュの国旗(緑地に赤丸)の円が横の20分の1、パラオの国旗(空色地に黄色の月丸)の円が同じく10分の1ずれているのと同様のデザイン効果の考え方である。

垂直掲揚については、いずれ稿をあらためることにしたい。

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