リベリア共和国

リベリア共和国の国旗
首都モンロヴィア
言語英語
人口3,955,000人(2008)
面積111,370km²

解説

2011年のノーベル平和賞はリベリアのエレン・サーリーフ大統領(72)と同じくリベリアの平和活動家リーマ・ボウイーさん(39)、そして「アラブの春」での活躍が知られる中東イエメンの人権活動家タワックル・カルマンさん(32)の女性3人に授与された。

ノルウェー・ノーベル賞委員会のトルビョルン・ヤーグラン委員長は10月7日、授賞理由について「女性の安全と、平和構築活動に女性が完全参加する権利を求めた非暴力の闘い」と発表した。

リベリアのサーリーフさんは2005年、アフリカで女性として初めて選挙で大統領に選出された。

就任当時のリベリアは、14年間で27万人が死亡したとされるリベリア内戦が2003年に終結した直後の当選であり、内戦の爪あとが生々しく、経済は壊滅し、電気や水道といったインフラもなかった。

ノーベル賞委員会は「2006年の大統領就任以降、サーリーフ氏はリベリアの平和の安定と、経済的・社会的発展の促進、さらに女性の地位の強化のために尽くしてきた」と評した。

国名は「自由の国」の意。首都のモンロビアはアメリカ第5代大統領ジェームズ・モンロー(在任1817~25)の名に由来する。

モンローはアフリカ植民協会を作り、アメリカでの解放奴隷をアフリカのこの地に植民させた。

1847年4月、同協会は「国旗はアメリカの星条旗に似たものがふさわしく、星条旗の13本のすじはそのままに、左上部(カントン)を白い十字とする」という決議をした。

しかし、同年8月24日、ブラック・アフリカで最初に「独立宣言」を発した日には、11本のすじと白い星から成る現在の旗が掲げられた。

11本のすじは独立宣言に署名した11人を、白い星は独立当時アフリカで唯一の黒人国家であったことを表わしており、青は、以前は独立当時の“暗黒大陸アフリカ”を表わすとされていたが、1961年の国旗法によれば「青は自由・正義・友愛を、白は純潔・清潔・正直を、赤は不抜・勇気・情熱を表わす」とある。

1990年代からの内戦の残虐さは世界を震撼させた。

多くの人々が命を失い、130万人が難民として流出し、児童までが兵士として戦線や治安の維持に駆り出されたり、残酷な刑罰を科せられたりしたのだった。

その基本には、人口の約8%にすぎない、アメリカからやってきた子孫(アメリコ・ライベリアン)といわれる人たちが、各界を支配し、旧来の土着の人々を抑圧してきたことがある。

2003年の停戦合意で、ひとまず治まったかに見えるが、社会の基本構造は変わっていない。