日本にも留学や仕事の関係でシリアからの在住者もいます。昨年11月27日(日)、国立競技場で行われたロンドン五輪アジアC組予選で日本とシリアのチームが対戦した時、アサド政権を支持するグループに対して、反政府側に立つ人たちが1932年以来のシリア旧国旗を持ち出して、スタンドで激しいパフォーマンスを行い、両者で小競り合いが起きました。
2012年11月27日(日)、国立競技場で行われたロンドン五輪アジアC組予選で日本とシリアのチームが対戦した時の観客席で、反政府勢力は「黒白緑の横三色に赤い星3つ」という旧シリア国旗を掲げ、「赤白黒の横三色旗に緑の星2つ」という現政府支持勢力の旗(現在の国旗)を掲げるグループと対立しました。
SUPPORTISTAのHPによれば、
試合前のシリア国歌斉唱時、旧国旗を持ったグループが旧国旗を広げ、そのことを現国旗を振るグループの女性が激しく抗議した。
すぐに警備員、警察官が集まり収拾を図るもシリア人サポーター達はキックオフ後も試合そっちのけで揉め続ける。
旧国旗派と現国旗派は小競り合いを繰り返しながら、前半半ば頃には旧国旗派が日本サポーターとの間に作られた緩衝ゾーンに移動。ナショナルフラッグでない旧国旗派の国旗をしまうことで決着したかに見えた。73分、旧国旗派は現国旗派を煽りながら全員退場した。
シリア本国での政情不安が日本のサッカースタジアムのスタンドでも垣間見られる形となった場外戦。試合後にシリアのハンカン監督は「平和を取り戻し、次はシリアで戦いたいと思います」とコメント
したそうです。
年が変わって、今年2月にアウェーの対シリア戦はシリア国内情勢が大混乱しているため、ヨルダンで開催されました。結果は、今度は日本が敗れ、得点差でシリアが暫時C組1位となりましたが、次の対バーレン戦でシリアが敗れ、逆に日本は対マレーシア戦で4ゴールを挙げる勝利をおさめ、ロンドン行きは再び大きく近づいた形になっています。