朝日歌壇 鈴木道明さん

2012年2月1日の朝日新聞「天声人語」で

元旦の旦という文字さながらに 小笠原の海に初日昇りぬ

という短歌が紹介されています。いい歌ですね。感心しました。

コラムのほうは「水平線から陽はまた昇る」と結んで、希望を持とうよと励ましているようです。

これは先週の月曜日1月23日の「朝日歌壇」で<高野公彦選>の入選歌第一首です。

埼玉県上尾市の鈴木道明さんという方の投稿歌で、入選歌の第二首は

棟梁がおろす下げ振り初春の 地球の芯へまっすぐ向かう

という新潟市在住の太田千鶴子さんの詠まれたものです。

選者の評は、<第一首は水平線からの初日の出を詠み、第二首は「下げ振り」の静かな垂直線を詠み、それぞれ特徴のある新年詠み>となっています。

「旦」という字は、なるほど、そういうことなのかと新鮮な歌につくづく感心してしまいました。

そして、我田引水、世界の国旗で…と思い浮かべると、もちろん「日の丸」は別として南太平洋のキリバスとカリブ海のアンティグアバーブーダの国旗です。前者は後者は1967年から用いられていた旗ですが、1981年の独立で正式に国旗になりました。

現在タディは声楽を勉強中なのですが、実は、カラオケはあまり得意ではないのです。それでも、やむをえない場合は、谷村新司の「陽はまた昇る」か「昴」にします。われもまたニッポン男児の端くれ。やはり元旦には初日の出を見ようとか、富士山頂からご来光を見ようといったことに、わけもなく魅かれるのです。

もしかしてキリバスやアンティグアバーブーダの人たちもそうなのでしょうか。

元旦の旦という文字さながらに キリバスの海に初日昇りぬ

元旦の旦という文字さながらに カリブの海に初日昇りぬ

ここまで来ると、超「本歌取り」、簡単に言えば「盗作」ですよね。

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