小山Aくんという中学1年生の少年から、「ボクは唱歌や童謡も好きですが、国旗が大好きです」と、まるで、私の子供のころのような、メールが来、こんな質問をしてきました。
「童謡に出てくる色と国旗の色はどうして一致しないのですか?」。
これについて私が思いついた童謡はこの2つです。
まず、北原白秋作詞、成田為三作曲の「赤い鳥小鳥」。
赤い鳥、小鳥、
なぜなぜ赤い。
赤い實をたべた。白い鳥、小鳥、
なぜなぜ白い。
白い實をたべた。青い鳥、小鳥、
なぜなぜ、青い。
青い實をたべた。
もう1つは、1番を近藤宮子が作詞し、2番と3番は教育音楽協会が作詞したとされる「チューリップ」(作曲は井上武士)。
さいた さいた
チューリップの花が
ならんだ ならんだ
あか しろ きいろ
どの花見ても
きれいだな
(2、3番略)
要するに、「赤い鳥小鳥」では、赤白青の小鳥が、「チューリップ」では「赤白黄」の花なのです。ですから、お答えとしては、「赤い鳥小鳥」に出てくる3色の国旗はオランダ、イギリス、アメリカ合衆国、フランス、タイなどなどいろいろあり、「チューリップ」で出てくる3色の組み合わせによる国旗は「ありません」ということになります。
「なぜ?」と重ねて訊かれそうですので、少し感想を言いますと、赤白青の3色は、中に白を入れることで、とても目立つ配色となり、国旗に適しているということではないでしょうか。
また、オランダ、イギリス、フランスという、歴史的に近代ヨーロッパの主要な国々がこの3色の国旗を採択したことで、アメリカ合衆国をはじめ、いくつかの国旗に影響を与えたということではないでしょうか。
逆に、赤白黄という配色は、もし、国旗にするなら、赤を真ん中にはさむ形になるのでしょうが、未だそういう3色の国旗は採択されたことがありません。
やはり、目立たないこと、白と黄色はバチカンの国旗にありますが、配色として扱いにくい組み合わせだからではないでしょうか。
答えになっているでしょうか?
不明な点はまた質問してください。