先般来、メディアからの東京オリンピック(1964)についての取材や問い合わせが急増している。国旗に育てられ、当時の組織委最年少職員だった私としては諸先輩へすばらしい働き振りを思い出しつつ、感謝の気持ちをこめて最大限の協力をしているつもりだ。
ところで、上の写真は、1964年10月10日の開会式での各選手団の入場行進を伝える公式記録集の1ページ。ポーランド、ルーマニアは社会主義体制が消滅し、ルーマニアの国旗からは油井や森、太陽を右の穂で囲んだ紋章が消えた。プエルトリコは依然アメリカの準州のまま、ポルトガルではサラザール独裁政権は倒されたが国旗はそのまま、スペインは独裁者フランコが亡くなったあと、スペインはこの国旗の紋章を取り換えた。セネガル、スエーデンの「金星十字旗」はそのままである。
参加94の国と地域、多くの国の国旗が変わったり、また戻ったりした「あれからの49年」である。