カナダの国旗「maple leaf flag」。
両脇の赤は 太平洋と大西洋、白は雪を表す。メイプルリーフの12本のとげは10州と2準州とを意味している。東京五輪の直後に制定されたが、当時は13番目にあたるヌナブト準州は存在しなかった。
すなわち、現在の国旗デザインは1964年10月24日に閉幕した東京五輪のすぐ後、12月に下院および上院で承認されたもの。翌年1月28日にカナダ女王たるエリザベス2世によって国旗制定の宣言が行なわれ、2月15日に変更になった。このため、2月15日は「カナダ国旗の日」(National Flag of Canada Day)として祝われている。
青江隆一郎という畏友がいる。編集のプロとしてかねて尊敬してお付き合いをしてきた人だが、その生き方にはうらやましいほど敬意を感じる。
「こんどワイフの里である山形県余目(酒田市の南)に引っ越すことにしました。冬の厳しさはありますが、編集の仕事はコンピューターさえあれば、どこででもできますから、何もごちゃごちゃした東京にいなくても」。
当方、その東京にへばりついている身としては、次の言葉がでない。
青江さんは岩手県西和賀地方をこよなく愛している。かねてからそのすばらしさを語り続け、何種類かの観光ポスターを制作しては、お越しくださり、ご恵贈いただく。
カナダの紅葉に惚れ、カナダの国旗に惹かれている身としては、おいそれと西和賀だけに魅惑されるわけにはいかない(?)が、このポスターを見るたびに、これは一度は行かないとと、見入ってしまう。
さきほど昼の研究会で石川護前駐カナダ大使とご一緒したので、しばし紅葉談義となった。「太平洋から大西洋まで、まるで国旗のように紅葉がきれいですが、とりわけ、ロッキー山脈を越え、東部のオタワからオンタリオ湖にかけての紅葉は全山真っ赤、最高です」と大使。
「西和賀の紅葉は京都のように造園された紅葉ではなく、自然の紅葉、種類もたくさんあって、今が旬ですよ。西和賀は日本一です」と青山さん。在京西和賀大使のような人のこの言葉につられ、カナダの国旗と10余年前に見たあの紅葉を思い出しながら、一度、西和賀の山道を歩きたくなった。