「赤の広場」(ロシア語:Красная площадьクラースナヤ・プローシシャチ)は、モスクワの中心部にある長さ695m、平均幅は130m、面積は73,000㎡。冷戦期にドイツの青年が小型機とはいえ着陸できたほどの広さだ。
聖ワシリー大寺院側から見た赤の広場(ウィキペディアから)
「赤」はソビエト連邦時代の社会主義や共産主義に起因するものではなく、元々ロシア語では「美しい」という意味もあり、広場の名前は本来「美しい広場」というものであった。
広場は北西から南東に長く、南西側には人類最初の宇宙飛行士ガガーリンや独裁者スターリン、日本人社会主義者・片山潜などが眠るクレムリンの城壁と、その城壁に接してレーニンの遺体が保存展示されているレーニン廟、北東側にはグム百貨店(最近は見違えるほどきれいになり高級ブランド店が並んでいる)、北西端には国立歴史博物館とワスクレセンスキー門、南東端には葱坊主の屋根の聖ワシリイ大聖堂と、処刑場・布告台だったロブノエ・メストがある。
また、1991年8月、クーデタ未遂事件直後、「赤の広場」にエリツィンを支持する人々によって同広場いっぱいのロシア国旗が持ちこまれた。公式の記録は残っていないが、私が実際に歩測したところでは、60×200mくらいはあったのではないかと思われる。ロシア国旗は白青赤の横三色旗、「日の丸」のようなデザインとは異なり、長い布を縫い合わせて作ることのできる縦三色旗だから可能な話であるといえよう。
もっとも、それだけに、より複雑なデザインである「星条旗」の大型なものを製作する、アメリカ人の愛国心には頭が下がる。
以上①②③は、William Crampton 『The World of Flags』(Rand McNally社)、2001年9月24日付の『The Ottawa Citizen』紙などを参考に他の情報や調査結果をまとめたもの。