2013年1月17日付の日本経済新聞に共同電としてこんな記事が出ていました。長崎県対馬市(1島1市)には私も数年前に行きましたが、さすがに、日中から公道で輪になり、酒を飲んでは輪になって踊るという悪習は韓国の旅行社の指導でなくなっていましたが、釜山からわずか49.5kmしか離れていない近距離のため、気軽に訪れることのできる外国(日本)である対馬には多くの韓国人が上陸し、積極的に観光し、交流していました。そのことは喜ぶべきことなのですが…。
そのかげで、対馬は韓国のものだと決議する地方議会があったり、要地を買い占める動きがあったり、微妙な動きも見られます。ことは主権に関わる問題であり、しっかり対処してゆきたいものです。
そんな中で、対馬市は韓国人にへつらいすぎているのではないかと心配し、中には批判をするメディアやソウシャル・メディアもあり、以下の記事のような誤報も発生したようです。
ついでにPRすると、私が監修した『日本の領土と国境』(出窓社、2013年)ではこうした辺境の歴史や実態をたくさんの写真とともに紹介しています。
「長崎県対馬市役所に韓国旗が常時掲揚されている」との誤情報がインターネット上で広がり、市に抗議が相次いでいることが16日、分かった。市はホームページで常時掲揚を否定し、事態の収拾を図っている。
対馬市によると、12日に岡山県の男性がフェイスブック(FB)で日韓両国の国旗が掲げられた市役所玄関の写真を掲載。写真がFBやツイッターで拡散され、市に抗議の電話30件、メール10件が寄せられた。
市は「来賓やイベントのときに掲揚することはあるが、普段掲揚しているのは日の丸だけだ」と説明。県警にも被害を相談していて「拡散や抗議が続く場合は対応を検討したい」としている。
島根県・竹島問題で日韓関係が悪化してから“デマ”に基づく同様の抗議が増えているといい、市の担当者は「対馬のイメージが悪くなり、経済活動に影響が出なければよいが」と懸念している。
この件について、対馬市は、次のように見解を発表しています。
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①対馬市役所正面玄関前掲揚台には常時、日本国旗は掲揚しているが、韓国国旗は掲揚していない。
②韓国国旗を掲揚するのは、韓国から公式に来島されたお客様をお迎えした時のみであり、海外からのお客様をお迎えする際、その国の国旗を日本国国旗と併せて掲揚するのは、国際儀礼である。
アリラン祭りの日には対馬市役所の玄関に日韓両国の国旗が立つ(写真は福本竜平氏のブログより)
厳原町内の市役所近くにある対馬市交流センターは主に韓国人旅行者をあてにしたお土産物屋などが並び、韓国人への歓迎ムードが漂っています。センター内部には韓国語支援センターがあり、韓国人のガイドが常駐しています。
また各店舗の表示は日本語よりも、むしろ韓国語の方が幅を利かせており韓国国旗が多いこともここの特色です。
対馬の海上保安庁に建つ国旗
鬱稜島にある「対馬は本来わが国の地」であると表示されている韓国の碑