カナダのアレックス・ビロドー選手が男子フリースタイル・モーグルで五輪2連覇を成し遂げた。なんという滑りのすごさ、空中での回転、スピード、飛形の美しさ。
テレビで見ていると、応援席でカエデの国旗が踊っていた。そこに1枚、青と白の2色に白抜きの花模様の旗。お気づきの読者もおられたかと思うが、これはカナダ・ケベック州の旗。ビロドー Bilodeau選手は其の名の示す通りフランス系カナダ人。
ケベック州旗
カナダの微妙な事情を垣間見る思いがした。
ケベック州の旗は、「フルール・ド・リゼ Fleur de lisé」と呼ばれる、ユリの紋章の配された旗。ユリは、フランスのブルボン王家の紋章「フルール・ド・リスfleur-de-lis、(ユリの花)」に由来するもの。聖母マリアのユリMadonna Lily であり、和名はニワシロユリである。時に、北米では「ワイルド・アイリス Wild Iris、 (日本ではヒオウギアヤメ)と説明されることもある。
カナダでは最初に採択された州旗で、戦後すぐの1948年1月21日に州議会議事堂前に掲揚されたのを嚆矢とする。ケベック州政府は「ケベックの旗 National Flag of Quebec」と呼んでいる。
それにしてもこの競技、わずか25秒くらいの間だが、メチャ凄い。残念ながら日本選手は準決勝進出はならなかったようだ。「あちら」の凄さが脳裏に焼き付いた。表彰式ではもちろん、カナダの国旗が掲揚される。