この旗がいつまで持つか、国家分裂か – イラク情勢①

イラクは、現在のマリク政権の基盤であるイスラム教シーア派、反政府勢力のスンニ派、北部のクルド族、3つの勢力が支配地域を分け合うことでしか収拾策は見えてこない。しかも、それぞれの後ろに、イラン、サウジアラビア、シリアのアサド政権、シリアの反政府勢力が後ろ盾になったり、連携したりという複雑さを増し、収拾策が見えてこない。


サダム・フセインがイラク戦争で敗れたのち暫定的に定められ、今日に至るイラクの国旗

サダム・フセイン時代の反動でイスラム教シーア派を優先するマリキ政権は政権や軍部にあっても、宗教対立による混乱とその結果による政権の弱体性が目立つ。

このイラク国旗がいつまでバグダッドに掲げられるか、はたまた国家が3つに分裂するか、イラク情勢は極めて重要な状況になっている。

「9.11」同時多発テロに始まった、アメリカによるサダム・フセイン大統領打倒だったが、イラク戦争とは、歴史的にどんな意味があったのか、早々に検討されなくてはなるまい。

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