国旗のない風景 – ウラジオストクの北朝鮮国営食堂

実は、先日、ウラジオストクでその北朝鮮食堂に行ってきました。そこで働く女性は、それはそれは見事です、ハイ。美貌、演奏能力、サービス精神、チームワーク…。「喜び組み」もかくやという感じで、私など女性ホステスと(肩も組まず手も握らず腕も組まずに)「アリラン」まで歌いました。


「共和国の歌をどうぞ」と三重唱を聞かせてくれた。

店内どこにも国旗も肖像写真もない

日本人8人(内、女性一人)とロシア人2人で行ったのですが、全員でぽ~っとなって(?)出てきました。


私たちのテーブルを受け持った李嬢

9月23日付の韓国・中央日報(日本語版)に、「外貨稼ぎに乗り出す海外の北朝鮮食堂、金日成バッジはずして整形も」という記事が出ています。おおむね、その記事と同じ印象でした。


これがメニュー。価格表示はルーブル。訳3.5倍で円に換算できる。
私たちは韓国製のビールと巻きずしを注文した。

要約すると、

  1. そこで働くには出身成分が確実で、キャリアがある人
  2. 平壌牡丹峰楽団に並ぶ歌唱力と演奏力を備えたと評価される実力
  3. 北朝鮮にいる時よりは良いとしてもきつい仕事に耐える人
  4. 2~3年間故郷に戻ることはないことに耐えられる人
  5. 公演とサービス、掃除など1人3~4役もこなせる人

予約もせず、午後の3時ころ、熱心なリハーサルのさなか、突然訪問したにもかかわらず、完璧な姿形で迎え入れ、韓国製の歓待してくれました。

中央日報は、<記者が訪ねた「平壌アリラン」も深夜0時に営業を終えた後で掃除などの片付けをすると1~2時になるといいます。翌日も午前9~10時ごろに出勤し営業の準備をしなければならないのにです。彼女たちを最も困らせるのは「総和」と呼ばれる評価時間ということです。お互いの間違いを指摘しなければならないのはもちろんで、韓国人客を相手にして聞いた内容をもれなく報告しなければならないというのです。関係当局によると海外に進出した北朝鮮食堂は外貨稼ぎとともに情報収集任務も帯びているといいます。2011年にはネパールに進出した北朝鮮食堂で情報収集などの実状が赤裸々に明らかになりました。>

ウラジオストクの「平壌食堂」もトイレはモスクワのクレムリンよりもきれいです。メニューは朝鮮語、ロシア語、中国語、日本語で記載されていました。各国の人が来るようです。

ただ、政府直営なのに、国旗も金王朝のバッジもなかったです。いろいろ考えながらの1時間ほどでした。

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