ボルンホルム島はバルト海西部の戦略的要衝に位置し、もともとデンマークの島。第二次世界大戦中はナチス・ドイツが抑えた。
ボルンホルム島の旗
ソ連軍はドイツへの反攻の拠点とすべく、対戦末期の1945年3月から島に激しい砲爆撃を浴びせ、終戦前後に5月に占領。デンマーク領であるにも拘わらず、約1年間、軍事占領して抑えた。
北方領土問題を考えるとき、「ソ連(ロシア)は一度手に入れた領土は返さない」という論者がいるが、フィンランドのポルカラ基地、中国の旅大地区同様、諸般の情勢と戦略的見地から返還することもある好例。
現在、ボルンホルム島には北大西洋条約機構(NATO)のレーダー基地が設置されている。
また、「1980年にポーランドで独立自主管理労働組合「連帯」が結成され民主化運動が進んだ際には、ポーランド国内でのテレビ放送の電波をこの島で傍受したものが西側のテレビ局に配信された(日本でもNHKのニュースで放送された)」というのはウィキペディアで今回初めて知った。
この島の旗はデンマークの国旗の中央に森林を表わす緑の十字を加えたもの。スカンディアナビア各国の国旗の同類である。