チリ・テキサス、カレン・アリゾナ他人の空似?物語


テキサス州の州旗

カレン民族解放軍(KNLA)の旗

アリゾナ州の州旗

ダルビッシュ有のテキサス・レンジャーズ入団が決まりました。
これで日本のプロ野球がさらにつまらなくなるかもしれませんが、「自由貿易」の時代、それなら自分でアメリカに見に行くほかありません。さまなくば、私のように、格差社会に耐え、ただ背番号11のユニフォームが、このチームをワールド・シリーズの勝者に導くことを期待するほかありません。

ところでこのテキサス州の旗とチリの国旗、さらには、先日紹介したミャンマー(ビルマ)のカレン族の民族解放軍(KNLA)の旗と米国アリゾナ州の旗、どうしてこんなにも似ているのでしょう。

アリゾナ州はアメリカ西部、かのグランドキャニオンのあるところであり、その北のコロラド高原からグランドキャニオンを通るコロラド川がカリフォルニア州との州境になっています。ちなみにカレンの旗は昇る太陽、アリゾナの旗は沈みゆく太陽です。「そのようにでも説明しないと、日本の海軍旗(現海上自衛隊旗)みたいに見られかねませんからね」と、同州出身の元駐日アメリカ大使館員の友人は言ってましたが、サンセットクレーターも名勝地ですから、真偽のほどはわかりません。中央の星は北米大陸最大の銅の生産地であることを示していますが、実際にこの州に行きますと、星が白い州旗もよく見かけます。

今、アリゾナ州の州旗についてはアメリカ大使館に問い合わせていますので、もう少し時間が必要でしょうが、これも私にはなぜなのか説明できません。カレン出身のアリゾナ人がでも関わっているのでしょうか。一応、その線もあたっては見ましたが、少なくともこれまでのところではそういうこともなさそうです。

一方、カレンとテキサスの関係です。チリの国旗について有力な説はアメリカ兵オイギンスが星条旗から色をとってデザインしたというものです。
チリは、1541年、インカ帝国を滅ぼしたスペインによって支配されていました。しかし、本国スペインがナポレオンの脅威にあえいでいた1810年に、植民地人たちは独立を試みたのです。しかし、アンデス軍は北隣りペルーの副王の軍に制圧されて失敗、ようやく1817年の「チャカブコの戦い」ホセ・デ・サン・マルティン率いるアンデス軍が本国軍を破り、翌年、独立を達成しました。

国旗は、その戦闘で活躍したアメリカ兵オイギンスが考案したという話があります。もしかしてこのオイギンスなる兵の出身地がテキサス? とは一応、考えてみましたが、テキサスが州になったのは、1848年、映画にもなった「アラモの戦い」でメキシコを破ってからの話。どうも時間的に逆のように思います。

おそらくはこの2つの酷似した旗、まったくの偶然ではないでしょうか。「他人の空似」(血筋がつながっていないのに、また、まったくの別人なのに、外見が実によく似ていること、accidental resemblance=『日本語大辞典』)かと思うのですが、いかがでしょう。

この世には自分とそっくりの人が3人いるんでしたっけ? 2組の国旗の「よく似た関係」について、どなたか真相をご存じの方がおられましたら、ぜひ、ご教示ください。

ところで、ダルビッシュ、テキサスの州旗をチリそっくりから、「日の丸」そっくりに変えるような大活躍を期待します。そうでもしてくれないと、日本のプロ野球が可哀そうです。

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