ロリー・マキロイ
聖パトリックの十字旗
カンボジアに国籍を移してロンドンオリンピックのマラソンに出場しようとした猫ひろしという「お笑いタレント」がいたが、この人とごく親しい人に拠れば、本来、大変真面目な人で、マラソンも深夜に及ぶ練習を重ねていたそうです。
ただ、国籍というものをもう少し慎重に考えてほしいというのが私の率直な感想です。
そんな中、読売新聞(2012年5月19日)にこんな記事が出ていました。
昨年の全米オープンゴルフを制し、今年世界ランク1位にもなったロリー・マキロイ。いま最も勢いがある若手プロが、頭を悩ませている。4年後のリオデジャネイロ五輪で正式競技になるゴルフに、英国とアイルランド、どちらの代表で出るのか--。
マキロイは北アイルランド出身で国籍は英国。だが、アイルランドが北アイルランドとアイルランド共和国に分離する前から、島には統一のゴルフ協会があり、ラグビーと同様、国別対抗戦ではアイルランドの統一チームが組織される。マキロイはアイルランド代表で出場した経験もある。
どちらの代表で出るのか、マキロイには選択権がある。だが、北アイルランドの独立を求めるなどテロが続いていた地域だけに、政治や宗教も絡んで23歳には重い決断だ。
「正直分からない。何年もかけて考えるよ」。キレのいいショットとは対照的に、口調は歯切れが悪い。
マキロイがどうするかは、本人によ~く考えてもらうほかないですが、連合王国(UK)の、スポーツ団体と国境との不一致は、これからもさまざまな局面でややこしい事態を惹起させるのではないでしょうか。