浜名湖ボートレース場近くの料理屋が、レ-スの予想に悩む競艇ファンに向けて「三連単だんご」を売り出しました。「三連単」というのは、三連勝単式の略。競艇がけではなく、競馬、競輪、オートレースでも同じで、1・2・3着になる競走対象の組み合わせを着順通りに予想する投票法のことです。
ご存じの方も多いでしょうが、競艇は白、黒、赤、青、黄、緑に塗られた6艇で競います。ですから、同じ6色のだんごを作り、3つずつ串に刺して、不透明な袋に入れて売っているのです。開けて見なければ3色が分からないところが、競艇ファンにはお楽しみのようです。
1本100円、このニュースを報じている週刊新潮(7月12日号)の記事は、ファンには「おみくじ代わり」に楽しんでもらっているとあります。
ところで、みなさん、この6色、国旗で言えば…
南アフリカと南スーダン。世界の国旗で、紋章を除いて6色というのは色の数が一番多い配色です。
南ア国旗の赤は人種差別(アパルトヘイト)廃止のための闘争で流された血、青は空、そしてインド洋と大西洋、緑は南アの主産業である農業と自然、黄は南アが世界一の産出量を誇る金とそれに代表される天然資源の豊かさ、黒は南ア国民の多数を占める黒人、それとまた他のアフリカ諸国との連帯、白は南アの少数民族(旧支配層)である白人、そして平和を示していると言われています。1994年、アパルトヘイトが廃絶され、マンデラが釈放されて大統領として制定したものです。
以上の説明は特に政府の公式文書で発表されたものではありませんが、一般的な解釈です。また、黒、黄、緑はアパルトヘイトと徹底的に闘ったアフリカ民族会議(African National Congress)の旗の三色に由来し、残りの赤、白、青の三色は旧宗主国のオランダとイギリスの国旗の三色であることから、国旗の配色は南アの歴史を表しているとの解釈もなされています。
一方、南スーダンの国旗の黒は南スーダンの国民(大部分がキリスト教徒)、白は平和、赤は自由のために流された血、緑は国土、青はナイル川の水、金色(黄色)の星はベツレヘムの星で南部スーダンの団結を象徴していると説明されています。