韓国の李明博大統領が8月10日、竹島を訪問した。韓国の大統領として初めてのことだ。
竹島にはこのように韓国の大極旗がコンクリートに描かれている。
「日本は抗議」の文字に隠れて判りにくいが、李大統領が訪問している。NHKテレビの放映から。
日韓両国は一衣帯水の国、お互いに大きく依存している関係だ。東アジアにおけるこの貴重な関係を何とか維持しようと、さまざまな人が努力していることを、これで大きく傷つけてしまったことが残念だ。
日本の政局が混乱し、政権が不安定だと、外交が弱腰になり、先月3日のメドヴェージェフ・ロシア大統領の国後訪問に次いでこれだ。この上、尖閣諸島など日本の主権に関わることで、周辺諸国になめられるようなことがあってはならない。
きょうの李大統領の竹島訪問は4カ月後に控えた時期大統領選挙にむけた選挙上の対策ないし内政上の目くらましのためというほかない。実兄の李相得元国会議員(日韓議連会長)の逮捕で李政権が竹島や“従軍慰安婦”問題でとかく単純に成りやすい世論に迎合しているのではないか。
韓国民の中にも健全な日韓関係を構築しようとしている人々が大勢いることを知っている。そうした友人・知人も少なくない。主権問題で政治的利害得失ばかりを考えるのは止めにしたいものだ。