国旗に登場する鳥たち① – グアテマラのケツァール

グアテマラ国旗の中央に描かれているのは自由の象徴であるケツァール(和名=カザリキヌバネドリ)。中央アメリカ5カ国が1821年9月15日にスペインから独立を宣言したことを示す表示を描いています。中央で交差されているライフルと剣はグアテマラを守るためには戦争をも辞さない強い決意を表し、オリーブのリースは平和を表徴しています。


グアテマラの国旗

紋章の拡大図。スペイン語で「1821年9月15日独立」と書いた表示と国鳥ケツァール、さらに、国を守る決意を示すライフル銃と剣を組み合わせている。

グアテマラの国鳥ケツァール

ウガンダのホオジロカンムリヅル、パプアニューギニアのゴクラクチョウ、ドミニカ国のオウム、エクアドルやボリビアのコンドル…国旗にはいろいろな鳥が登場します。

なんとか日本で見たいし、皆様にも紹介したいのですが、このうち、首都圏で見られるのは東武動物園でホオジロカンムリヅルを、上野動物園でコンドルを見ることが出来るくらいです。

ケツァールは世界でいちばん華麗な鳥と言われ、手塚治の「火の鳥」のモデルにもなったといわれている鳥です。「火の鳥」には鳳凰のような鳥が登場し、様々な時代の人々の人生に、色々な影響を与えるとように描かれています。

もう少し詳しく、ウィキペディアは「火の鳥」について次のように書いています。

人智を超えた存在である超生命体。100年に一度自らを火で焼いて再生(幼くなる)する事で永遠に生き続ける。元々は天上界にいたが、人間界に降りた。人語を解し、未来を見通す。また、その血を飲めば、永遠の命を得る事ができるという。呼称は鳳凰・火焔鳥・フェニックス(不死鳥)など。時空を超えて羽ばたく超生命体として描かれる。モデルは実在のキヌバネドリ目キヌバネドリ科の鳥ケツァール。その身体は宇宙生命(コスモゾーン)で形成されており、関わった人々の魂をも吸収して体内で同化し生かし続ける事も可能。話によっては人間との間に子供をもうけていたりもする。

ケツァールという鳥の名は、アステカの主要言語だったナワトル語に由来し、「大きく輝いた尾羽」または「ケツァールの尾の雨おおい羽」という意味であるとのこと。語根の quetz は、「立つ」という意味で、羽を立てた状態を意味するとあります。全長は35cm程度ですがオスは長い飾り羽をもち、これを含めると全長は90~120cmにもなるそうです。

ケツァールは、捕まれば死ぬということから自由の象徴とされていますが、かつて私は上の動物園で檻に入れられたケツァールを見たことがありますから、飼うのが至難だというところでしょうか。ここ数年は上の動物にもいないようです。

自然界では、メキシコ南部からパナマにかけて分布し、標高1,500m 以上の深い森林に単独またはつがいで棲んでいるようです。

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