美麗なケツァールの飛ぶ下で – グアテマラの元将軍、大量虐殺で有罪

5月11日、グアテマラ発AFP=時事によると、同国の裁判所は10日、内戦期に大量殺害を行ったとして、ジェノサイド(大量虐殺)や戦争犯罪の罪に問われたリオス・モント元将軍(86)に禁錮80年の有罪判決を言い渡した。

裁判所が自国民に対し、大量虐殺の罪で有罪判決を下すのは世界で初めて。

元将軍は1982年のクーデターで実権を奪取。反政府勢力を支援しているなどとして、少数マヤ族の虐殺などを軍に命じて実行させたとされる。83年のクーデターで政権を追われた。


グアテマラの国旗

グアテマラの国章

グアテマラの国旗の中央にある国章は、1854年から40余年グアテマラに在住した、スイス出身の芸術家で特に彫刻家としても知られているジャン=バプティステ・フレネールがデザインしたもの。

紋章を囲むのは勝利の象徴であるオリーブの枝。中心には中央アメリカ連邦として独立した日付である「LIBERTAD 15 DE SEPTIEMBRE DE 1821」(1821年9月15日)。そして、交差した着剣済みレミントンの小銃は、国家を防衛する強い意志を表す。また、交差した日本の剣は国家と国民の名誉を表す。

ケツァールはこの地方に棲む美しい鳥で、捕らえられれば死ぬということから、自由の象徴とされる。東京オリオンピック当時はもっとリアルに美しく描かれていたが1960年代の後半から、いつのまにか今のようにやや簡素化された描き方になった。

それにしても83歳のモシト将軍、さらに80年の禁固刑、しっかりと受け止めてもらいたいものだ。


ケツァール。写真はJICAによる。
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