リビア共和国

リビア共和国の国旗
首都トリポリ
言語アラビア語
人口6,420,000人(2008)
面積1,759,540km²

解説

2011年に40年以上続いたカダフィ体制打倒のため、デモが内戦に発展、10月までに、緑一色というユニーク国旗はカダフィとともに潰え去った。

第二次世界大戦ではリビア地方では連合国とドイツ・イタリア軍との激闘が行われ、戦後は英仏両国の占領下におかれた。

1951年、王国として独立、赤黒緑の横三色旗の中央に白い三日月と星という典型的なイスラム教国の国旗となる。

1969年、カダフィ大佐がクーデターで王制を廃止、やがて「アラブの統一」を掲げ、エジプトと同じ国旗を採択した。

1977年12月、エジプトのサダト大統領(当時)が仇敵イスラエルを訪問(同大統領はノーベル平和賞を受賞)した。

このことに抗議したカダフィは、一夜にしてこの旗に変更。緑1色はいささか奇異にも見えるが、緑はイスラム教の預言者マホメットのターバンの色ともコートの色ともいわれ、聖なる色、高潔な色とされている。

各国の国旗専門家の間では「イスラム世界で短期間に国旗を全面変更するとなるとこれしかない」と一致していた。

しかし、隣国チュニジアの「ジャスミン革命」の影響を受け、2011年2月、カダフィの退陣を求める反政府デモが発生、王政時代の国旗を掲げて武力攻撃を開始した。

対するカダフィは国民に対し徹底抗戦を呼びかけ、傭兵を駆使して抵抗したが、欧米を中心としたNATO軍の空爆や、アラブ諸国からの軍事介入を招き、2011年8月24日までに要塞とも言われた広大な邸を離脱、10月20日旧政権派の拠点であったスルト周辺に逃げ隠れていたところを、反政府勢力により射殺された。

これにより、首都トリポリをはじめ全土が制圧され、独裁政権は崩壊した。

駐日リビア大使館では8月22日に国旗を王政時代のものに戻した。国名は、大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国から暫定的にリビア共和国となっている。