国旗掲揚のマナーと留意点④


東京・霞ヶ関の特許庁(旧東京特許許可局)の国旗掲揚。
国旗を中央に、特許庁の旗を向って右にというのは正しいです。
外国からの賓客でも迎える際には、左のポールにその国旗を掲げるのでしょう。
  1. 3カ国以上の国旗を掲揚または掲示する場合
  2. a. 3カ国の場合
    日本の国旗・「日の丸」を中央に、他の2つの国旗は、国名のアルファベット順により、先番順位の外国旗を「日の丸」に向かって左隣りに、そして他の国旗を右隣りに掲揚します。国旗と県旗・市旗の場合も、向って左から県旗・国旗・市旗の順に掲揚します。

    b. 各国旗を地面に対し縦向きに掲揚(垂直掲揚)することも可能ですが、この場合、アメリカの「星条旗」やフィリピンの国旗など、必ずカントンが左上方にくるようにしなければならないと決められている国旗があることは要注意です。

    c. 垂直掲揚の場合には、スロバキア、スロベニア、サンマリノ、リヒテンシュタイン、北朝鮮などのように、紋章や星を90度回転して、水平掲揚の時と同じ向きにした国旗を別に準備・使用する必要があります。

    d. 4カ国以上の国旗を掲揚または掲示する場合
    国名のアルファベット順に従って、ポールまたは壁に向かって左から右へ羅列してゆくのが一般的ですが、掲揚する国旗の数が奇数の場合には、日本の国旗を中央に配して外国国旗をアルファベット順に交互左右に配列してゆくことも一案です。

  3. 国旗と団体旗を併揚する場合
    国旗は一国を代表するものですから、旗の中でも別格です。併揚する場合は、国旗は団体旗よりも大きく、よりも高く掲げなければなりません。それができない場合は、上位に置くことを厳守すべきです。
  4. 戦死者の栄誉を称えたり、事故死など不慮の死を悼んで棺を国旗で覆う場合があります。1963年11月に暗殺されたケネディ大統領の棺は、心臓の部分に50星が来る形で覆われました。創立以来334年間、私がかかわっている認定NPO法人難民を助ける会からトルコに派遣されていた宮崎淳君は2011年10月、トルコで地震によるホテルの倒壊によって非業の死を遂げられました。無言の帰国に際し、棺は「日の丸」で覆われました。他方、2013年1月、アルジェリアでの日揮社員8名の場合は、政府専用機で帰国したのですが、残念ながら、亡き「企業戦士」の柩は、まるで何かの荷物を搬送しているかの扱いで、国旗で覆うような場面は見られませんでした。
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