エジプト出身の新十両力士・大砂嵐(21)(本名・アブデルラフマン・シャーラン)が、アフリカ出身で初の関取(十両西9枚目)に昇進として土俵に上がっている。外国出身では小錦、把瑠都と並ぶスピード出世だとか。大いに期待している。
大砂嵐関(読売新聞電子版より)
母国エジプトの政治的大混乱も気になるところであろうが、大相撲ファンである私には、敬虔なイスラム教徒であるこの力士が、場所中の3日目、つまり7月9日からのラマダン(断食月)をどう乗り切るのだろうかが気になる。夜明け前に大食いして午後3時ころに予想される取組みを行い、さらに7時過ぎの日没まで飲まず食わずということになろう。
1m89㎝の巨体がそれでもつのだろうか。
大砂嵐関は「ラマダン中はむしろ闘争心が高まる」と気持ちを高ぶらせ、力水も口にして飲まないと言っているのだそうだ。
読売新聞電子版(7月7日)によると、相撲を知ったのは、14歳の頃。アマチュア相撲をしていた知人に誘われ、首都カイロの相撲クラブに行くと、自分より小さい相手に簡単に打ち負かされた。相撲のとりこになって稽古に打ち込み、世界大会で3位に入ったということだ。
「横綱になる」という夢が心を支えてきたというだけあって、今場所も初日、2日目と連勝、順調なスタートだ。上半身の強靭さはすごいものがありそうな体格だ。
ただ、私には少しわからないのが、ムハンマドは確か、旅行中はいろいろな例外があると説いているのではなかったか。年6場所制であれば、今後もしばしばラマダンに本場所が重なるということがあるのではないか。異教徒の私が言うことべきことではないが、あまりに厳格すぎはしまいか。