国連総会のオブザーバー諸「国」

現在、日本が国家として承認し(国交があり)、国連の正式な加盟国でないというのはローマ教皇庁(バチカン)、コソボ、クック諸島の3カ国。バチカンは国連では常任のオブザーバーとして、加盟国とは投票権を除く全て同じ権利を持つことが2004年7月1日に認められた。コソボは2008年2月17日にセルビアからの独立を宣言、日本は同年3月18日に国家承認をした。これまでに102か国が同様に国家としてコソボを承認している。南太平洋のクック諸島については、東日本大震災の直後2011年3月25日に日本が国家承認をしている。ニュージーランドとの自由連合制を採用、コソボ国民は新西蘭自動的にNZの国籍を有する。軍事および外交の最終的な責任はニュージーランドが保持するが、内政は全面的に同諸島政府が行い、平素はNZ政府の承認を経ずに独自の外交を行っている。2001年以降諸外国との外交関係の樹立を積極化させているが、国家としては未だ多くの国から承認を得るに至っていない。これまでのところ国連に加盟する31か国およびバチカン、とEU(欧州連合)と外交関係を樹立している。


バチカンの国旗

15星のクック諸島の国旗。

コソボの国旗

パレスチナの国旗。
ヨルダンの国旗から三角形の中央にある白い七稜星を除いたデザイン。

また、パレスチナ自治政府(国連合での表記はパレスチナ国=2012年11月29日にオブザーバー組織から格上げされた)も多くの国が承認しているが国連では「国家としてのオブザーバー」。この決議にアメリカ、イスラエルは反対、日本は賛成した。


スイスの国旗

スイスは2002年に国民投票で加盟に鍵を切り替えたが、それ以前の数年間はマルタ騎士団同様のオブザーバーの立場であった。

他には、国家間の組織であるアフリカ連合(AU.旧アフリカ統一機構=OAU)、英連邦、EU、赤十字国際委員会(ICRC)、国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)、国際オリンピック委員会(IOC)、国際海洋法裁判所、アラブ連盟など。前述のマルタ騎士団(聖ヨハネ騎士団)もその古くからの1つである。

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