齢73ともなると、時々、悪夢にうなされる。今朝もこんな夢を見てしまった。どこかの国の暴論にうなされていたのだったかもしれない。
立派な国旗を掲げている大韓民国であり、伝統的な徳性、勤勉さで国づくりをし、自由陣営の最前線に位置して、わが国の安全にも大いに貢献してくれた国である。が、昨今は、私はのような老人には少々、理解しにくいメンタリティが露出しすぎているように思えるのが、遺憾である。
学生の時には「東海道五十三次」を行く弥次・喜多の珍道中に笑い、清水の次郎長の物語で義理と人情を体験した。
長じて、「東海の小島の磯の白砂に…」の短歌で、啄木が大きな海から次第に小さなものへと視点を絞る詠い方のうまさに感心したものだった。
1962年に参加した世界青年会議(WAY)の執行委員会の余興でインドネシア人が「見よ 東海の空明けて」と日本の軍歌を歌うのに驚かされもした。
なぜかノルウェーの国旗のような社旗を翻す東海汽船で、何度か大島、八丈島、小笠原諸島を訪ねもした。
また、東京オリンピック直前に開通した東海道新幹線に驚嘆し、今でもしょっちゅうお世話になっている。
さらに、松前重義総長に東海大学に来ないかと誘われたこともあり、先週も霞が関ビルにある東海大学校友会館での会合に出席するなどなどなど…
そうだ! 太平洋を東海と呼ぼう!! 国連に名称変更を訴えよう、ソウルに出かけてせめて両名併記でもいいと主張しよう、世界に「われらの東海」であると啓発しよう。「太平洋」なんて16世紀に世界を侵略した植民地宗主国が勝手につけた名前だ。何が静かな海だ。津波はチリからも来たし、日本からも向かった。
太平洋を東海と呼ぶ運動実行委員会
私は少し悪い夢を見過ぎたようだ。でも、「どこかの国」が言っている話もそんなものではないか。
ただ、もし、日本海を東海と呼び、東シナ海も東海となったりしたら、世界中の海が東海、南海、西海、北海になりは姉妹か。やはり、太平洋に東海を併記しようというのはやめにしよう。世界中の名称の秩序が「倒壊」するだろうから。おあとがよろしいようで。