ミッキーも日の丸

一昨年、学研新書として『知っておきたい「日の丸」の話』を出版しましたが、みなさまから多くの質問、講演の依頼などをいただきました。ありがとうございます。

そうした中に、「日の丸の研究している人はもっとお硬い、右翼のような人かと思っていました」という、和歌山県田辺市在住の「パンダが自慢」さんからのものがありました。文体からそうぞうするに女性かと思いますが、私は想像以上に「お硬いし」「右翼」かもしれません。

私自身は、powerful neutrality、つまり、「自立した中道」「影響力をもった積極的中立」を、拠って立つべきわが価値観のつもりで来ましたが、いかがなものでしょう。硬い・柔らかい、右だ左だというのは、その人の視座で決まるものでしょうから、こういう議論はあまり意味がないと思っています。

さて、「日の丸」ですが、私はこれを右翼の独占物にはしたくないのです。国民みんなのものであり、世界の「日の丸」であると思って、大事にしたい、これぞまさに国宝であると思っています。日本の国旗が星だったり、縞模様だったり、動植物であるなどとは考えられないことだからです。

昨日、地方在住の方お二人を日本財団から東京駅までお送りしました。すると途中で「このあたり、ずいぶん日の丸が掲揚されていますね」とお一人がおっしゃいました。霞が関、丸の内の周辺です。つまり、国会、首相官邸、官庁街と日本を代表するような一流企業が並ぶところです。

しかし、残念ながらここは日本の中の「日の丸の聖地」のようなものです。他では祭日(旗日)でさえ、交通機関の運転席を除いて「日の丸」とはめったに出会えません。

ところが、最近、そういう聖地が結構増えてきているのです。例えば、国際的な競技会場。
オリンピックやW杯の観客席、これぞまさに新しい聖地です。私など、観覧席を動き回っては、どんな「日の丸」が見て歩くのです。するとおでこやほっぺたにはもちろん、口紅をまるく縫って目の下まで真っ白にしたり、はては先頭部を剃ってドーランで「日の丸」を描いたりしているのです。まさに、ファッションであり、あるいはコンテストの感です。生涯一度は私もそんな恰好をしたいとは思うのですが、老生がやっては世間に心配され、ご迷惑をかけることになろうかと、「遠慮」しているだけです。

ところがお二人とお別れしてから、「ディズニー・ストアで日の丸をアレンジしたグッズをいろいろ扱ってるよ」と親戚の人が言っていたのを思い出し、そこから、駅の一番街イベントスペースのデォズニーストアに立ち寄ってみました。

ミッキーの胸に「I Tokyo」とあるのをはじめ、鉛筆、消しゴム、箸、扇、日本手ぬぐい、小型トートバッグ、煎餅などが並んでいるんです。

「売れてますか?」
「モチロンです」
「どんな人が買いますか?」
「老若男女というほかありませんね」
「私がかったんですから、美男美女でしょう」
「?」

嬉しかったですね。全部、買いました。興奮さえしました。

どうです、「左翼」とやらのみなさん! これでも私は「お硬い右翼」でしょうか?

このディズニーストア、東京駅八重洲口一番街イベントスペース1番プラザのディズニ-ストアです。4月16日まで、毎日10:00~20:30まで実施されています。最終日は18:00まで。時代遅れにならないよう、あなたもどうぞ。

ディズニーストア 東京駅一番街店
http://www.tokyoeki-1bangai.co.jp/event/eventinfo.php

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