日本が大使館を新設するのは2年ぶりです。来年度早々にアイスランドの首都レイキャビクと南スーダンの首都ジュバに日本大使館ができます。これで在外の日本大使館の数は136になります。
南スーダンは2011年7月8日までは、スーダンのなかにありながら南部スーダン自治政府の統治する形でした。これは、2005年1月9日にケニアのナイバシャで結ばれた第二次スーダン内戦の包括的な暫定和平合意により、スーダン政府からの自治を認められたためです。
その後、スーダンからの分離独立の是非を問う住民投票が実施され、98.83%もの圧倒的多数が分離独立を支持し、アフリカで54番目の独立国となることが決まりました。「アザニア」「ナイル共和国」「クシュ」などの国名候補が挙がりましたが、結局、最も分かりやすい「南スーダン共和国」となりました。
2011年7月14日の国連総会で、193番目の加盟国となりました。さらに、AU(アフリカ連合)の54番目の加盟国となり、また、イギリス連邦に加盟を申請中であり、東アフリカ共同体にもケニアとルワンダの協力で加盟が予定され、アラブ連盟への加盟も図られています。
ジュバが国の南部過ぎることと、諸条件により再開発が難しいことから、首都を中央部のレイク州ラムシールに移す計画もあります。
日本はその5日前に承認し、国連平和維持活動(PKO)に陸上自衛隊員を派遣しています。すなわち、UNMISS(国連南スーダン派遣団)軍事部門司令部に,兵站全般の需要に関する調整を実施する兵站幕僚,データベースの保守管理を担当する業務を実施する情報幕僚及び施設業務に関する企画及び調整を行う施設幕僚の計3名を派遣しています。さらに、部隊派遣については,道路等のインフラ整備等を行う陸上自衛隊の施設部隊(最大330名),及び同部隊の活動を支援するため国連及び現地政府機関等との調整を行う陸上自衛隊の部隊(最大40名)を2012年1月以降順次派遣しています。当面の活動地域は,首都ジュバ及びその周辺です。
難民を助ける会が設置した井戸で水を汲む子供や母親たち。
南スーダンのカポエタの近郊で。
私が33年、役員その他として関わってきた認定NPO法人難民を助ける会は、自衛隊が派遣されるはるか以前からスーダンとこの南スーダンのカポエタにも事務所を構え、複数の日本人と多数の現地スタッフとで、井戸掘り、給水塔の建設、救援物資の配布、マラリアの予防などの活動をしてきています。