「星はなんでも知っている」そうだが、私は星についてはさっぱりわからないというほど、知識が乏しい。でも、小学生の時から星と国旗については疑問だらけだった。中学時代は天文部にいたが、それは運動場にあおむけに寝て、角度で仕切った一定範囲の流れ星の観測を分担しただけ。
複雑な話や地学の話になると、もう「星の王子さま」にでも助けてもらうほかない。あなたがその王子様になってくれることを期待する。
疑問の第1は、ヨーロッパの国旗にはどうして国旗が出てこないのか。
第2は、国旗の星はどうして古今東西、ほとんどが正五芒星なのか。
第3は、なぜ、逆向きの星を国旗のデザインにする国があるのか。
第4は、安倍晴明の晴明紋はなぜ、ソロモンの星と同じなのか。
第5は、なぜ、緑の星は国旗に出てもないのか。
第6は、アフリカに星が一つの国旗が多いのは統一、連帯の象徴であるとともに、ヨーロッパの国旗とは違う点を強調したかったからか。
そこでまずは、どんな国旗にいくつ星が登場するのか。
1つ星の国旗:ベトナム(金星紅旗)エルサルバドル、キューバ、スリナム、チリ、パラグアイ、モロッコ、アルジェリア、チュニジア、リビア、南スーダン、ジブチ、エチオピア、ソマリア、中央アフリカ、コンゴ民主共和国、モーリタニア、セネガル、ギニアビサウ、リベリア、ブルキナファソ、ガーナ、トーゴ、カメルーン、アンゴラ、ジンバブエ、モザンビーク、モルドバ、アゼルバイジャン、トルコ、イスラエル、ヨルダン、パキスタン、マレーシア、東チモール、北朝鮮、マーシャル、ナウル、旧ソ連の国旗
2つ星の国旗:シリア、パナマ、セントクリストファ・ネイビス、サントメ・プリンシペ、クロアチア、シリア
3つ星の国旗:ブルンジ、スロベニア、フィリピン、イラクの前国旗
4つ星の国旗:コモロ、ミクロネシア、ニュージーランド、
5つ星の国旗:ホンジュラス、トルクメニスタン、シンガポール、中国、香港、澳門、ニュージーランド、ソロモン、サモア、
6つ星の国旗:赤道ギニア、オーストラリア、コソボ
7つ星の国旗:コスタリカ、グレナダ、タジキスタン、ベネズエラの旧国旗
8つ星の国旗:ベネズエラ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、
9つ星の国旗:ツバル、ボリビアの旧国旗
星が10個の国旗:ドミニカ国、ボリビア、カーボベルデ、
星が12個の国旗:ウズベキスタン
星が14個の国旗:ミャンマーの前国旗
星が15個の国旗:クック諸島
星が27個の国旗:ブラジル
星が50個の国旗:アメリカ
こうして見ると、星を国旗に取り入れている多くの国は多民族(部族)・多言語国家であり、統一・連帯・団結の標として1つの星が必要であり、また、それぞれの民族や地域に配慮した形で星をコッキノデザインに取り込んでいることが明らかである。
アフリカ54国連加盟国のうち、21カ国もの国旗が星を1つだけ描いている。これは前者の典型であり、ブラジルやアメリカの国旗には極端に星の数が多いのは後者である。