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国旗についての物語
世界一高い山と国旗の物語①
チベットの国旗 吹浦:世界で一番高い山って? Q:エベレストです。 吹浦:チベット語ではチョモランマ、ネパール語ではサガルマータって言うんだ。 Q:8,848m。 吹浦:それが最近、8,850mになったんだ。 Q:噴火でもしたの? 吹浦:いやいや、ハイテク... -
国旗についての物語
カードの固有名詞
津山藩が生んだ稀代の学者・宇田川榕菴について、日本で最初にカード(トランプ)を描き、遊んだ人と書いたところ、茨城県の高校生S君から、「トランプのK、Q、Jのモデルはいるのか」という質問が来ました。「これがきになっておちおち眠ることもできませ... -
国旗についての物語
イエメン
アラビア半島南端の国、国際テロ組織アルカーイダの指導者だったウサマ・ビン・ラーディンの父親の出身地イエメンの不安定な国内情勢についての話です。 北イエメンは1918年、第一次世界大戦でオスマントルコが敗れて、帝国が崩壊したときに独立した国です... -
国旗についての物語
シドニー、北京両五輪を振り返りロンドン五輪を思う
イギリスの国旗 ロンドン五輪のマラソンに出場する日本人選手6人が決まりました。公正な審査の結果だろうけれど、「公務員さん」が希望の星だっただけに残念ではあります。世界各地で多くの難問が派生しているさなかに行われるこの大会が大成功裡に終わる... -
国旗についての物語
幕末の国旗研究⑦ – 岩瀬文庫は幕末国旗研究書の宝庫(下)
斉昭のバックアップで『萬國旗章圖譜』 『萬國旗章圖譜(24.6×17.2㎝)』も幕末に出版された。木版彩色刷り和綴本で、今のB5版とほぼ同じ大きさで、42頁、「清国ニ始リ米利堅ニ終ル通計二百九十有一種」の旗を掲載しています。 水戸藩の蘭学者・鱸奉卿(また... -
国旗についての物語
幕末の国旗研究⑦ – 岩瀬文庫は幕末国旗研究書の宝庫(中)
長崎に出向いて確認 付箋を付けてどこで図柄の情報を確認したかをかなり細かく書いているのも特徴です。もっともこれは著者が書いたものなのか、これを所持して使用していた人のものか必ずしもはっきりしていません。「ロシア始ノ四圖ハ寛政五癸丑(みずの... -
国旗についての物語
幕末の国旗研究⑦ – 岩瀬文庫は幕末国旗研究書の宝庫(上)
『国書総目録』(岩波書店)によれば、当時の世界各国の国旗を紹介しているもので現存する一番古いものは愛知県西尾市の岩瀬文庫の所蔵になる『萬國國旗圖及檣號圖(しょうごうず)』。天保11(1840)年のものです。 愛知県西尾市は上野介で有名な吉良町の... -
国旗についての物語
幕末の国旗研究⑥ – 鎖国時代にも盛んな外国旗研究
松浦静山(まつらせいざん。本名は清。静山は号。1760~1841)が「魯西亜(ロシア)漂舶幟并(ならびに)和蘭(オランダ)軍船用法大略」として随筆集『甲子夜話』に記述をしたのは1821年のことです。ロシアの国旗や海軍旗、商船旗などについてとオランダ... -
国旗についての物語
幕末の国旗研究⑤ – ゴロウニンに国旗を訊く
1804年になって、ロシアから今度はニコライ・レザノフ(1764~1807)が双頭の鷲のロシア皇帝旗を立てて、長崎にやってきました。乗艦には白地に青の斜め十字や赤の斜め十字のロシア海軍旗を掲げ、堂々たる入港でした。 ニコライ・レザノフと皇帝旗 相前後... -
国旗についての物語
幕末の国旗研究④ – 津山洋学館のこと
夜の津山の暗さは東京に狎れた私の眼には寂しいを超え、怖いほどでした。翌朝9時に、洋学資料館の下山純正館長がお待ちくださるということなので、宿舎を出ずに、ホテルの「珈琲」(宇田川榕菴が考案した当て字)を口に運びながら、持ち合わせの資料で、榕... -
国旗についての物語
幕末の国旗研究③ – 北辺の対露警備、太平洋岸での米船対応
19世紀の初め、日本で言うとペリーが浦賀に来る半世紀ほど前の日本周辺状況を見ておきましょう。 1808年、長崎で起こった「フェートン号事件」のことは既に述ベました。この事件は、38門もの大砲を積む英国艦フェートン号が、偽ってオランダの国旗を掲げて... -
国旗についての物語
幕末の国旗研究② – 宇田川家3代と華麗なる箕作家の人々
「幕末の国旗研究」の研究については、これまでも拙著『日の丸の履歴書』(文藝春秋社)や『日の丸を科学する』(自由国民社)などで触れましたが、幕末の国旗研究への興味はどんどん「深み」にはまり、2012年2月7日には、岡山県津山市の洋学資料館に行っ...