国旗についての物語– category –
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国旗についての物語
幕末の国旗研究⑥ – 鎖国時代にも盛んな外国旗研究
松浦静山(まつらせいざん。本名は清。静山は号。1760~1841)が「魯西亜(ロシア)漂舶幟并(ならびに)和蘭(オランダ)軍船用法大略」として随筆集『甲子夜話』に記述をしたのは1821年のことです。ロシアの国旗や海軍旗、商船旗などについてとオランダ... -
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幕末の国旗研究⑤ – ゴロウニンに国旗を訊く
1804年になって、ロシアから今度はニコライ・レザノフ(1764~1807)が双頭の鷲のロシア皇帝旗を立てて、長崎にやってきました。乗艦には白地に青の斜め十字や赤の斜め十字のロシア海軍旗を掲げ、堂々たる入港でした。 ニコライ・レザノフと皇帝旗 相前後... -
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幕末の国旗研究④ – 津山洋学館のこと
夜の津山の暗さは東京に狎れた私の眼には寂しいを超え、怖いほどでした。翌朝9時に、洋学資料館の下山純正館長がお待ちくださるということなので、宿舎を出ずに、ホテルの「珈琲」(宇田川榕菴が考案した当て字)を口に運びながら、持ち合わせの資料で、榕... -
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幕末の国旗研究③ – 北辺の対露警備、太平洋岸での米船対応
19世紀の初め、日本で言うとペリーが浦賀に来る半世紀ほど前の日本周辺状況を見ておきましょう。 1808年、長崎で起こった「フェートン号事件」のことは既に述ベました。この事件は、38門もの大砲を積む英国艦フェートン号が、偽ってオランダの国旗を掲げて... -
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幕末の国旗研究② – 宇田川家3代と華麗なる箕作家の人々
「幕末の国旗研究」の研究については、これまでも拙著『日の丸の履歴書』(文藝春秋社)や『日の丸を科学する』(自由国民社)などで触れましたが、幕末の国旗研究への興味はどんどん「深み」にはまり、2012年2月7日には、岡山県津山市の洋学資料館に行っ... -
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幕末の国旗研究① – ハーバード大教授との出会い
幕末の日本、アメリカのペリー提督が浦賀にやってきて(1853)、上も下も「たった四杯で夜も眠れ」ないという騒ぎになりましたが、しかし、国旗の視点からこれを見れば、「それ以前に各国の国旗を十分研究していたに拘らず、肝腎の日本の国旗は決まってい... -
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数年後には独立? グリーンランド
グリーンランドの旗 政治的に深刻な争いや内戦を伴わずにこれから独立しそうな地域として、最近、話題になったのが、世界最大の島グリーンランド(デンマーク領)。メルカトール図法の世界地図を見慣れている私たちにはオーストラリアよりも大きな面積のよ... -
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緑のあるなし、世界の国旗
サウジアラビアの国旗 イスラエルの国旗 1977年にカダフィが一夜にして決定し、2011年10月まで使用されたリビアの国旗 アラブ・イスラムの国旗の緑のお話をしようと思います。でも、まずはちょっと横路から。 緑と言う色は幼少時から私が一番好きな色でし... -
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オランダ国旗で騙して侵入したイギリス船
「阿蘭陀船入津之図」長崎港内で号砲を放つオランダ船を描く。説明文に「今年寛政十二庚申年」とあります。1860年、まさに、オランダはナポレオンのフランスによって消滅させられていたころの、長崎の光景です。上欄のオランダ語の文は「長崎港におけるオ... -
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縦横比の統一
国旗の縦横比について 各国の国旗の多くは旗面の縦横比が規定されています。しかし、大使館でのように、単独でその国の国旗を掲げる場合はこれを大いに尊重するのは当然ですが、複数の国旗を同時に掲揚したり、掲示する場合には、それを尊重しすぎるのはい... -
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「世界国旗の歌」解説②
「世界国旗の歌 FLAG! FLAG! WORLD!」(作詞:吹浦忠正、根本喜未、作曲:崔 和傳)の2番は、 想い拡がる世界を夢見て ランランラン 国旗に希望と夢と未知の種を植えて 世界はひとつ 地球の仲間 愛の手育めば みんなの心が笑いだす で始まります。そして... -
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「世界国旗の歌」解説①
「世界国旗の歌」の歌詞について、少し解説しましょう。 最初にflag, flag, flag, flag, flag, …と出てきます。これは「旗、旗」という意味です。英語ではほかに、banner, colors, ensign, pennantなど「旗」を表わす、似たような言葉がありますね。本来は...