さきに、「国旗に黄金分割(黄金比、黄金律)がないのはなぜ?」という京都市の高校生からの質問に、私はあっさり同意して、「ないのはなぜでしょうね」とお答えしてしまいました。
その後、よく考えてみますと、トーゴの国旗の縦横比はずばり黄金比、パラオ、グアテマラ、ポーランド、スエーデンの4つの国旗は縦横比が5:8でした。お詫びして訂正し、少し説明させていただきます。
1960年の独立以来、トーゴの国旗は世界で唯一、黄金比そのものを縦横比にしている国旗です。すなわち、黄金比2:√5+1がそのまま縦横比になっているのです。√(5)は= 2.23606798ですから、縦横比に置き換えると2:3.24(1:1.62、詳しくは、1.61803399…)ということになります。
他の4カ国の国旗の縦横比は5:8(1:1.6)で、ほぼ黄金比に近い値です。
それにしても、ギザ(エジプト)にあるクフ王のピラミッド、アテネ(ギリシャ)のパルテノン神殿、ミロ(ギリシャ)のヴィーナスの彫像、ドミニク・アングルの絵画「泉」などなど、オリエントからヨーロッパの代表的な遺跡や美術作品に黄金比のものがたくさんあるのに、私はこのように世界各国の国旗には実にそれが少ないのが不思議でなりません。世界の国旗では、ほぼ半数が2:3、次いで12が約4分の1というのはなぜなのでしょうね。さらに考えてみたいと思いますが、みなさんも知恵を貸してください。
※A4サイズについては、ピクセル表示の為、比率を1:1.42とし、縮小しています。
A4版の紙 | 1:1.414 |
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1870年の「日の丸」 | 1:1.43 |
グアテマラはじめ5か国 | 1:1.6 |
ト-ゴ・黄金比(分割) | 1:1.62 |
「世界の亀山モデル」 | 1:1.75 |
「星条旗」 | 1:1.9 |
「ユニオンジャック」 | 1:2 |
畳一畳 | 1:2 |