リビア・アラブ共和国の国旗(1969~72)
エジプトといっしょにアラブ共和国連邦を構成していた時代の国旗(1972~77)
大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国の国旗(1977~2011)「世界一長い国名の国の、世界一簡単な国旗」と言われていました。
「アラブの春」はいまなおシリアで国を揺るがせていますが、かつてリビアではカダフィが「一気呵成」に一晩で単純明快な緑一色の国旗にしたことがあります。1977年11月11日、エジプトのサダト大統領が11月19日に仇敵イスラエルを訪問すると発表したことに反発してのことでした。それまで、エジプトと同じ旗だったものを緑一色の国旗に変えたのです。
受験期でもあるし、眠れぬ夜(このおめでたい老生にもそんな青春時代のようなことたまにはあるんです)、そんなことを考えていたら、4字熟語と国旗の関係がたくさん浮かんできました。10個ずつに分け、四字熟語で思う国旗のことを書いてまいります。お楽しみください。
その後、皆様からいただいたものも合わせてご紹介してゆくつもりです。
「一気呵成」は今、書きました。リビアです。
「一目瞭然」
もちろん世界中の国旗がそれぞれ一目瞭然でないと困ります。ただし、モナコとインドネシア、チャドとルーマニアのように、中には区別がつかない国旗もあります。まだまだ似たものもありますし、ベルリンオリンピック(1936)にはハイチとリヒテンシュタインがともに青と赤の横二色旗(横二分旗)で、そのあとに、両国が紋章や冠を加えて区別できるようにしました。
「一心不乱」
宗教色が強い国旗がそうですね。ユダヤ教のイスラエル、コーラン冒頭の聖句を掲げたサウジアラビアなどがそうですね。それに比べれば、社会主義を代表していたソ連の赤旗は70年で消え去りましたし、市民革命と民主主義の代表であるフランスの「三色旗」もブルボン王朝の復活で、1815~30年には白旗に戻り、その後も、かなり危ない時期がありました。
「鎧袖一触」
ドイツのハーケンクロイツ(「鍵十字」)旗でしょうか。ベルリンオリンピック(1936)で初めてカラーでの記録映画が撮影され、一時は全ヨーロッパを制圧するかのような勢いで翻っていたのですが、1945年の5月の第3帝国の崩壊で、今ではそれを作成することが禁じられる国のある国旗の典型となってしまいました。
「不即不離」
アメリカの「星条旗」の影響でできた、リベリア、パナマ、チリ、マレーシアなどの国旗、英国旗を今も時刻の国旗の一部としているオーストラリア、ニュージーランド、フィジー、クック諸島など、「遠くて近い国」の関係を維持しています。
リベリア国旗。リベリアは船舶の便宜置籍国として知られ、現に約1,800隻の商船がリベリア船籍を保有している。このためこの旗は横浜や神戸といった古くからの大きな港ばかりではなく、日本中の貿易港や世界中の大きな港で目にすることができます。
「本末転倒」
イギリスとフィリピン。「ユニオンジャック」に上下があることを気付かず、よく逆掲揚されます。フィリピンでは戦時にはいつもと逆にあげて赤を上にし、勇気をかきたてるのです。
「不老長寿」
デンマーク。なんといっても、今に至る一番古い国旗です。
「風光明媚」
コスタリカ、エクアドルの紋章には美しい景色が。また湖沼と雪を表わすフィンランドの国旗。この季節、暖衣飽食していると昔訪ねたフィンランドの風光明媚な景色が浮かんできます。
「農業振興」
これって四字熟語とは言わないでしょうが、ま、心は空に似て広く。ウクライナの国旗はその空を表わす青と、広大な麦畑を表わす黄色の横二色旗、ウクライナは世界有数の穀倉地帯です。
「喜色満面」
代表的な国旗はジャマイカとケニアでしょうか、それまでの英国旗の付いた旗を国民を表わす黒をメインに一新し、独立の日に劇的に掲揚されました。詳しくはいずれ別途書きたいと思っています。